平成の桃太郎

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» 18歳になったので児童養護施設を出ていかなければならない。部屋を貸して欲しい。

二十歳の頃から4年間、名古屋大学駅徒歩50メートルの3DKアパートを月額5万円で借りて二部屋を各2万円で貸す、ルームシェアの管理人をしてきました。

いろんな価値観と事情を抱えた人が我が家にやってきましたが、その内の一人が児童養護施設に住む18歳の少年でした。彼とはルームシェアの募集掲示板にて知り合いました。彼の話す内容をざっくりとまとめると、

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「18歳になったので児童養護施設を出ていかなければならない。部屋を貸して欲しい。月々2万円であればコンビニのバイトで貯めた貯金があるからある程度前払いもできる。アパートを借りたくても、(自分を施設に入れた)親はアパートの保証人や生活費などの支援は一切してくれない癖に親権は手放さないので、施設の人も身動きができない。ルームシェア以外に選択肢がない。」


といった内容でした。

彼には約1年間部屋を貸しました。部屋を貸したと言っても、彼と過ごした当時の一年間は、勢いで開業した学習塾が毎月20万円以上の赤字を出している切羽詰まった状況でして、赤字を補填するために光回線の訪問販売へと県外出張ばかりしていたので彼との思い出はほとんどありません。最後は、「兄と共同でアパートを借りることになった。今までありがとうございます。」と言葉を残して去っていきました。、


18歳の彼が覇気のない落胆した声で伝えるいくつかの事実は、私にとって衝撃的でした。ドラマの脚本の様な、でもでも現実の話...

私が政治家を志すきっかけとなった出来事のうちの一つです。ふと、思い出したのでブログに書き留めておきます。



椎名つよし(維新の党/神奈川9区:川崎市多摩区・麻生区)
パッと見ジャイアンですが、体幹の8割に優しさが詰まっているのではないか、と思わせる人です。
児童養護施設を18歳で出なくてはならず、その後進学がとてもしづらい問題や、日本では里親や特別養子縁組等の家庭的養護の整備が遅れている実態など、熱心に勉強され、国会質問もされています。
元弁護士の経験を生かし、厳しい立場にいる子どもたちのために、国会質問し続けてもらえれば、と思います。